僕はまだテスラ童貞なので、その他の部分についてのアドバイスです。
>地方在住・アパート暮らし、近隣にSCなし
外充電だけでの運用は月にどれだけ走るかにもよりますが、基本的にハイブリットと同様かそれ以上に燃料費がかかります。
現在のご自身の最頻の通勤・通学や行楽などで走る往復距離の二倍が選ばれるモデルの公称航続距離の7割以内に収まっているか計算してみてください。
納まっていれば、駐車場に充電器がなくともストレスを感じないレベルでの運用ができる可能性があります。
とはいっても外充電だけでは・・・・ガソリン車にはないとても大きなストレス要員がまた別にあります。”充電計画”といいます。
充電器についての基礎知識
外充電において利用する充電器は主にチャデモ規格の急速充電機とよばれるものですが、地方ですと下道の場合、高速IC付近のコンビニ等に設置されている物、ショッピングモール(イオン等)、道の駅、日産・三菱ディーラーに設置されている物がメインとなります。高速は各PAに設置されているわけではないので利用する際は事前に設置場所を把握しておきましょう。
この急速充電機ですが、出力がかなりまばらです。基本的にコンビニやショッピングモールなどに設置されている物は20-30kwが上限で、実測値はこれの7掛け程度(残量やバッテリー温度・気温により大きく変化)です。これは急速充電機に分類されるのですが、俗に”中速充電器”と呼んでいます。
仮に充電をこの中速充電器で行うとすると、1回30分設定が多いため、20kw出力のものだと7-8kwh分充電されれば上等かなと。
充電料金は出力の大小に関わらず、利用時間にかけて請求されます。これでいわゆるゲスト充電の場合1500円と税金です。(ショッピングモールでは店舗により割安 特にイオン系)6km/1whとすると、48キロ分ですね。ハイブリットの燃費が20㎞/ℓ@100円と仮定するとかなり割高となりますね。
各種サブスクリプションサービスを契約し、時間当たりの利用料を節約する必要があります。プランは多くありますが、地方チャデモ利用となれば日産の提供するZESP3が一番適しているかと思います。
せっかくのBEVですから費用を抑えたい。その為には、より大きな出力の充電器を選ぶ必要があります。日産や三菱の急速充電機は44kwのものが多く設置されています。地域の日産旗艦店には90kwの設置も始まっています。このような大きな出力の充電器であれば、一回でより多くの電力を貯めることができます。時間当たりの料金は変わらないのがほとんどですから優先的に利用する必要があるでしょう。
こういった急速充電機の出力に関して、実は非常に分かりにくいのが現状です。現地で充電器を調べても分からないことが多々あり、スタッフに尋ねても把握してないことはザラです。その為、EVsmartやGoGoEVといった充電スタンドの情報を紹介してくれているサイトで予め調べておく必要があります。(無料で利用できます)
さて、充電器についての知識が付き、近隣の場所を把握したところで大事な考え方があります。
”充電器はいつでも使えない”という事実です。
ガソリンスタンドでのエネルギー補給は店舗数が多い上にガソリンが売り切れる事もなく、特売日に渋滞するにしても複数台が一度に補給できるようになっています。
ところが、BEVの急速充電機においては設置台数が最低限(ほぼ1台ごくたまに2台いけるとラッキー)の為、先客がいると終了するのをただ待つか、別の場所へ移動する必要があります。そうなんです、事情はみんな同じなのです。ですから、上で説明した通り大きな出力の物や時間つぶしができるショッピングモールなどに設置されている充電器はみんなが利用したがります。朝の通勤前、終業後の帰りなど特にみんなが利用したがる時間(プライム帯)はさらに混雑する要因があります。(ちなみに、日産リーフオーナーのほとんどはZESP2という月定額料金で急速充電器が利用できるサービスを受けています。その為、家で充電せずに運用しているオーナーが非常に多いです。)
また、機材トラブルのリスクもあります。高圧の電流が流れる以上、消耗するわけですから故障はつきものです。充電器自体もあれば、認証機の故障などで充電できないような事態は思ったよりも起こります。特に夏場などは、充電器が野ざらしになっている場所でよく遭遇します。
ですから、近隣の充電器の場所の把握だけでなく他の利用者の状況、ご自身の使える時間を考慮した上で常に”充電計画”を立てる必要があります。
家や通勤路にある充電器の場所は複数みておき、常にバックアップができるようにしましょう。
”人的トラブル”これも外充電メインの場合の大きなリスクです。
大きな出力や便利な場所にある充電器は人気ということはご説明しました。そしてもう一つ、”無料で使える”充電器もまた人気です。
こういった無料充電器は公営駐車場や市庁舎などに設置されている場合が多いです。前提として、市民サービスの一環ですが、市民でなくても使えるのが現状です。その為、少し遠出してきても費用を払わずに充電したいという層は想像以上に多く、混雑します。こういった混雑しやすい充電器を利用する際に一部の良識のない利用者が自身がより多くの電力や時間を得たいが為に他利用者に対して攻撃的な行動を起こすことがあります。具体的には順番を守らずに充電を開始したり、充電途中の他車を停止させ、自車に接続したりなど。よりひどいものになれば、他利用者を自車が充電できるように恫喝したりすることもあります。まさか・・・・と思われるかもしれませんが、日産客相には連日のように相談の電話があるぐらいには起こっています。ご興味があれば、調べるとニュースが出てくるかもしれません。(余談ですが、私もまさかと思っていて人的トラブルに巻き込まれ、警察に連行されるという事態に陥ったことがありました。これはまたお話する機会があれば・・・・)
こういったトラブルを避けたい場合にも綿密な充電計画を立てる必要があります。
アドバイスというよりも、BEVオーナーとしての経験からのお話になってしまい長文失礼しました。とはいってもこれはほんの一部です。
BEVは設計思想上、家充電ありきであるという説を私は支持する派であり、外充電オンリーでの運用はおすすめしません。
ですが、こういった実情を踏まえてでもBEV、特にテスラを乗る価値はあるとも考えています。買っちゃいましょう!