テスラがマックスウェル・テクノロジーズ買収を延期

こんにちはテスカスです!

2019年2月テスラはマックスウェル・テクノロジーズを240億円で買収すると発表していましたが、4/8になって公開買い付けを延長すると発表しました。

Tesla

マックスウェルテクノロジーズとは

ウルトラキャパシタや、再生可能エネルギー用の小型電力貯蔵装置の開発・製造を手がける会社です。

キャパシタはリチウムイオン電池のように化学反応で電気を蓄えるのではなく電極に電子がそのまま張り付いた状態で蓄電されるものですが、ウルトラキャパシタは今までのキャパシタよりパワーを落とし、エネルギー量を増やしたものです。早い話、キャパシタと電池の中間に位置するものです。

そんなに新しい技術ではなく、ホンダなんかは2004年に開発中の燃料電池車に搭載して試験をしていたようです。

キャパシタの使いどころ

リチウムイオン電池に貯められる回生量よりもキャパシタに貯められる回生量の方が多いとされています。実際にマツダのi-ELOOPは日本ケミコンのキャパシタを採用しています。

ただ、リチウムイオン電池は貯めた電気を比較的長期間保持できますが、キャパシタ内の電気は数時間から数日後には無くなってしまう可能性が高く、現時点では車内の貴重なスペースを割り当てるほどのメリットは薄いとされています。

また、エネルギー密度もリチウムイオン電池200Wh/kgに対し、ウルトラキャパシタ10W/kgと低いため、リチウムイオン電池の代わりとして採用できる日はまだまだ訪れません。

もし密度がもっと上がれば、充電にかかる時間はもっと短くなり、劣化も全くしない完璧なエネルギー貯蔵庫になるんですけどね。





それでも親和性が高いマックスウェルテクノロジーズ

テスラのパワーパックが近鉄のバックアップ電源に採用されたことは記憶に新しいですが、テスラは大規模蓄電池の販売にも力を入れています。とりわけ再生可能エネルギー蓄電、普及を目的としており、その姿勢には一貫性があります。

マックスウェルテクノロジーズがラインナップするプロダクトの中にもテスラと通ずるものがあります。

キャパシタを多数組み合わせたモジュールは風力発電、太陽光発電との親和性が高く、高ピーク電力供給と頻繁な充放電で生じる温度上昇による寿命劣化の緩和にとても長けています。

安定した電気を供給するための技術開発も進んでおり、テスラはどちらかと言うとパワーパックを進化させるために買収を進めていたのではないでしょうか。

今回の買収延期はひとまず2018年5月15日(アメリカ東部時間)に期限を迎えます。

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