なぜアップルはProject Titanから200名以上を削減したか?

こんにちはちゃりすです!

CNBCによると、アップルは自律走行プロジェクトProject Titanに所属する200名以上を削減しました。

Appleの広報担当者はレイオフを認め、同社はまだこの分野でのチャンスを見ていると述べた。

「私たちはアップルの自律走行システムと関連技術に取り組んでいる素晴らしい才能のあるチームを持っています。2019年にAppleの機械学習など別の重要な分野に取り組むため、社内で人事異動が行われました。」

「自律走行システムには大きなチャンスがあり、Appleには貢献できる独自の機能があり、これまでで最も野心的な機械学習プロジェクトであると確信しています。」
8月、AppleはTeslaのエンジニアリング副社長ダグ・フィールドとAppleのベテラン、ボブ・マンズフィールドを雇って共にTitanチームを率いた。今回の解雇は、比較的新しい指導部のもとで予想されるリストラと思われます。

Project Titanの再編の影響を受けた他の従業員はAppleにとどまっていますが、会社のさまざまな部分に移動しています。

あくまで解雇ではなく異動

報道内容をよく見ると解雇ではなく異動となっています。

全員が異動したのか、一部は辞めたのかはこの報道では不明です。

こういう海外の報道を見ると企業の人名がよく出てきますが、我々日本人が英字で人名を見てもいまいちパッと来ませんよね。報道を掘り下げる前にちょっと紹介を挟みます。



ダグ・フィールドって誰?

ダグ・フィールドは元アップル社員。ハードウェアエンジニアリングを統括する立場にあった。アップル社ではMacBook Air、MacBook Pro、iMacなどの開発を手がけていた。

その後テスラに5年間在籍しModel 3の生産を監督していた人物です。

ボブ・マンズフィールドって誰?

ボブ・マンズフィールドはアップルの発表会にたびたび登場してくる人物ですね。

元テクノロジー担当上級副社長で2016年頃からプロジェクトタイタンを率いているとされています。極秘プロジェクトなので肩書きは不明です。


さぁそして、私がこの報道を見て受けた印象は以下の3つです。



ただ単に波風を立てたくなかった。

ただでさえアップルは下火感あります。スマートフォンの売り上げが頭打ちとなった今、新しい分野で売り上げるしかありませんからね。『解雇』っていうワードは株価にもインパクトを与えますし。



プロジェクトタイタンは上手くいってない。

Waymoはすでに自動運転サービスにのりだし、自動運転車専用の生産工場計画まで発表しています。

アップルは今まで新しい市場を自ら生み出し、ハードウェアとソフトウェアを自社で設計して成長してきた会社です。自動運転の分野でもそこを狙いたいところですが、いかんせん『自動車』というハードの参入障壁は、サイズの小さいプロダクトとは訳が違います。

お得意のハード×ソフトの相乗効果を生み出すにはテスラ並みに血と汗とお金を流す必要があります。そもそも車の製造は早々と諦めていたと思いますが(‘ω’) 

なのでどちらかと言うと『自動運転+AR、VRデバイス』のように自動運転そのものよりも車の中でのエンタメであったり、車内での新しい過ごし方や新しいインフォメーションシステムに軸を置いているのではないでしょうか。

いずれにしても自動運転ソフト1本では上手く行きそうにないから規模縮小という見方が十分考えられます。 

でも機械学習分野は超重要視している。

優秀な人材引き抜いたし、機械学習は将来明るい分野だから社内には留まってもらいたいんだろうなぁ。

自動運転分野以外にもたくさん応用が効く技術。経営陣的にも手の中に収めておきたいのではないでしょうか。

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