トヨタや日産の超小型モビリティはなぜ浸透しなかったか。

こんにちはテスカスです!

結論を先に示すと

「一人乗りで移動しか出来ない乗り物なら電車乗るよね」

っていう話です。

まぁちょっとお付き合いください。

まだ本格的にEVが世界中から注目を集める前、モーターショーには必ず日本の主要メーカーから超小型モビリティのコンセプト発表が行われていました。

感覚的にはスマートフォンが世界を席巻し始めた頃でしょうか。

日産、トヨタ、ホンダなどが『次世代の移動はこれだ』と言わんばかりに世に提示していたのを覚えています。横浜市や東京都と共同でわざわざ専用のスペースまで道路上に設けての社会実験。今も一部で継続中です。

結果的にはほぼ全てのメーカーが失敗に終わったと言って良いでしょう。

なぜ開発された?

電話が一家に一台から1人1台の時代に変わっていったように、車も1人あるいは2人で移動する時代が来ると思っていたのでしょうか。

確かに都心部ではより小さい車の方が渋滞を低減できたり、狭い道を走ったりする分には適しているかと思います。

主要メーカーとしてはどんな需要が来ようとも、即座に対応できるようにあらかじめたくさんの分野の研究や特許取得に手を動かしています。

トヨタなんかは良い例ですね。

HV、PHV、FCV、EV・・・

本来、並みの企業であれば、上記のどれか1つだけでも手一杯なはずです。EVは完全に後発組になってしまいましたが、PHVの開発、販売は需要が全然ない時から取り組んでいました。

第1弾プリウスPHVは鳴かず飛ばず。

散々な売り上げでしたが、時代が追いついてきたのか、PHVは中国やアメリカでの規制ハードルをクリアするための重要なカードとなりました。

というわけで、超小型モビリティも来たる時代に備えた「準備」だったわけです。



なぜ思惑は外れた??

これは私の個人的見解です。

携帯電話が通話しか出来ないデバイスだったら、今のように誰もが持っていたでしょうか?

通話しか出来ないのなら家族でシェアした方が合理的ですよね。

電話、メール、スイカ、ネット、ゲーム、時刻表、地図、SNS、数えればキリがありませんが、要は一台で何役もこなすから売れたわけです。

車にも同じようなことが言えると思います。

移動しか出来ないのなら電車乗った方がいい。

地方は別として都心部は特にそう。そんな都心部のユーザーをターゲットにしているのだから余計に根付きません。



テスカス的未来予想

乗り物が一人一台になる時代は多分来なくて、今よりもシェア思考は高まっていきます。

完全自動運転の技術が高まっていくとタクシー、自家用車、カーシェアリングの境目がだんだん曖昧になっていきます。

自分の車が自動運転でタクシーをしている間、自分は誰かの車で移動。乗り込めばシートポジションは設定通りに。運転してもいいし、寝てても良い、映画を見たりゲームをしてもいい。

つまり車が移動+α+α+αくらいになる時代。

車メーカーの多くは車を作るだけの会社になってしまい、経営統合、合併の嵐。旧態依然としたメーカーの車はあっという間に売れなくなり、本来得ていた収益の大部分はプラットフォーマーのIT巨人に吸い取られるでしょう。



過激と思いますか?

私は全然そう思いません。

このブログでは繰り返し紹介していますが、テスラのテスラネットワークは上記の未来を実現しようとしています。

テスラは2019年後半からのサービスインを目標としており、日本時間4/23にテスラネットワークや自動運転に関する発表を行う予定です。

日本メーカー、ハードだけで手一杯になってたら、あっという間に食われそう。

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