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テスラのエンジニアが語った新型モデルY開発秘話

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  • このトピックには11件の返信、4人の参加者があり、最後にテスカスにより1週、 5日前に更新されました。
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  • #82539 返信
    テスカス
      • 車: Model 3 LongRange 白

      Tesla Owners Silicon Valleyが新型モデルYのプログラムマネージャーとモデル3の車両エンジニアリングディレクターを招きトークセッションを開催しました。そこで語られた新型モデルYの改善点や意図について翻訳してお届けします。

      テスラ社員(Nathan)
      「こんばんは。私はネイサン・ジョーといいます。車両エンジニアリング部門のディレクターで、Model 3 プラットフォームを担当しています。」

      テスラ社員(Emanuel)
      「こんばんは。エマニュエル・ラキアといいます。Model Y のプログラムマネージャーをしています。テスラ歴は7年になります。」

      Q1: ブランディングとデザイン
      旧型の Model Y は「Model 3 の兄貴分」みたいな見た目でした。ところが今回の新型 Model Y は外観が大きく変わり、独自の個性がはっきり出ています。これは意図的な変更なのでしょうか? そうした場合、デザインの背景にある考え方はどんなものですか?

      A
      これは意図的です。2018年に Model Yを立ち上げるときは、まず可能な限り Model 3と部品を共通化することが最重要課題でした。ヘッドランプや車体構造のパーツなどを共用することで、開発工数を最小限に抑え、生産を素早く立ち上げ、サプライチェーンも共通化しやすかったからです。そうした結果、すぐに量産体制を整えられました。

      しかし、その後 Model Y は世界で最も売れている車になり、生産台数も飛躍的に増えました。現在は全世界で4つの工場、3つの大陸にまたがり、生産台数は年間100万台を超える規模です。そこで、供給体制を大幅に拡充し、それぞれ専用のサプライチェーンと設計に振り分ける段階に至りました。
      それが、Model Yが Model 3と“離婚”する(独立する)ような変化につながった背景です。

      デザイン上のインスピレーションとしては、Cybertruckや最近発表されたCybercabをベースにしており、一体型のライトバーをフロントやリアに採用しているのは、その流れからきています。例えば Tesla AI Day などでロボットのデモをしたときの車両にもあったデザイン要素ですね。

      当初の Model Yはデザイン面でいろいろと制約がありました。それでもロサンゼルスのデザインチームは素晴らしい仕事をしてくれました。まず最優先は市場に打って出ること、EVの可能性を世に示すこと、大多数の人のニーズを満たす実用性の高い車を作ることでした。そして、今は改良のチャンスがめぐってきて、車体のプロポーションに合うデザインを実現しつつ、Cybertruck やCybercabなど最新プロダクトの美学と調和する方向に仕上げています。刷新された新しいフェイスは車の印象を大きく変えており、とても良い仕上がりになっています。

      Q2: 新色について
      ドイツのギガファクトリーでは特別カラーがいくつか導入されていますね。上海工場では「グレイシャーブルー」が追加されています。あのグレイシャーブルーはアメリカにも導入されるのでしょうか?

      A
      北米では現在のブルーがとても人気です。ですから当面は現行のブルーを継続する予定です。
      もちろん、新色に取り組んではいます。タイミングについてはまだ詳しく言えませんが、ウェブサイトを見ているとなんとなく勘づくかもしれません。工場側がその新色に対応するまでには時間がかかります。その準備が整い次第、正式に発表する予定です。もう少しだけお待ちください。

      Q3: フロントのライトバーとテールライトのデザイン
      フロントのライトバーは Model Yにとって大きな特徴になっています。デザインの背景にどんな哲学があったのでしょうか? また、リアのテールランプもバー状の一体型に変わっています。あちらの設計思想についても教えてください。

      A
      まず、リア側からお話しします。この新しいテールランプは、とても特別な存在です。1本もののユニットで車体幅を横断していて、全長は約5フィート(1.5m)以上。しかも、世界初の「間接照射」方式のテールランプを採用しており、車体外板で反射させて光を見せています。
      これはCybercabのリアライトからインスピレーションを得ており、それを Model Y用にスケールダウンし、一体型の構造でまとめています。以前 Model 3 のリフレッシュでもテールランプをデッキ部分に統合して一つのユニットにしましたが、今回もそれと同様に、テールゲート全体に一体化させました。
      この一体化したテールランプの大きな特徴として、均一な光り方をすることがあります。光がエンブレム上部を横切るデザインで、とてもユニークで目を引きます。幅が広く、均一に発光するので、新しいデザインの要になっていると思います。

      フロント側のライトバーも、Cybertruck や Cybercab からのインスピレーションを取り入れています。車体全幅を貫くライトバーを採用し、Tesla ならではのフロントマスクを与えています。今後の Tesla デザインの方向性、例えば Cybertruck のように、一本のライトバーがフロントを横切るデザインですね。

      質問者
      Cybertruck にはフロントにロゴがありませんよね。中国工場では Tesla のロゴがフロントについているようですが、アメリカ仕様にはついていません。これはどのような理由ですか?

      A
      基本的にはロゴをつけないデザインがデフォルトの意図でした。アメリカとヨーロッパではフロントにロゴがありません。もし認可を取れるなら中国でもロゴは付けずに済ませたかったのですが、中国政府の認可の都合があってどうしても必要だったため、あちらだけフロントにテスラのエンブレムを付けています。
      私たちは、Teslaの車はロゴがなくても Teslaだとひと目でわかる自信がありますし、デザインだけでブランドを識別できるはずだと思っています。高級ブランドの中にはロゴをあちこちに付けるところもありますが、かえって品がないと思われることもあるでしょう。私たちはデザイン自体に自信を持ちたい。ロゴに頼らなくても見た目の個性が際立つようにしているんです。
      フランツと車のデザインを検討していたときにも、ロゴがなくてもいいじゃないかと。クリーンなフロントフェイスにしたかったのが最優先です。中国にあるのは、単に認可上の理由ですね。もし中国政府を説得してロゴなしでOKにできたら、付けていなかったでしょう。

      Q4: 航続距離と効率性
      航続距離が気になる人は多いです。オールホイールドライブ(AWD)版の航続距離は、旧型に比べて2.8%(あるいは3%)ほど伸びたと聞いていますが、実際はどうなんでしょう?

      A
      ウェブサイトには310マイルから320マイルという値を出していますが、まだ EPA 公式の検証結果待ちだったんですね。実は24時間ほど前に正式な結果を受け取りました。その結果、2.8%ではなく5%の改善が得られています。ウェブサイトの更新が追いついていませんが、正式には5%増です。

      よく「どうしてバッテリーパックを大きくして航続距離をもっと伸ばさないのか」という質問がありますが、バッテリー容量を増やすと車両価格も上がってしまい、多くの人にとって手に届きにくくなります。私たちは効率性を高めることで、より少ないエネルギーで同じかそれ以上の距離を走れるようにする方針をとっています。空力やタイヤなどを全方位的に見直しているのもそのためです。今回、大幅な改善につながった一番大きな要素はブレーキシステムでした。ブレーキキャリパーのドラッグを減らし、摩擦損失を抑えることで大きく効率を高めました。

      EVの鍵は効率性です。単にバッテリーを大きくするのではなく、必要なエネルギーを最小化することが大切です。エネルギーが少なければコストも下げられるし、充電も早く済む。お客さまのランニングコストも下がります。その意味で、空力、タイヤ、低電圧の消費電力の削減――たとえばセンターコンソールにある LEDランプがどのくらいの電力を使ってどのくらい点灯しているか、などミリワット単位で詰めています。そこから積み重ねて 5%改善を達成しました。サイドミラーの小さな造形変更も2~3マイル程度の航続距離改善に貢献するんです。そういう小さな変更を積み重ねています。

      Q5: 乗り心地や静粛性、剛性の向上
      Model 3も2018年式と最新型では乗り味が劇的に変わりました。今回の Model Yも世界で最も売れている車になっていますが、改良されたサスペンション、風切り音が減った静粛性、ボディ剛性の向上といった点は、具体的にどのように組み合わせて快適性やハンドリング、振動を減らす方向に結びつけたのでしょうか?

      A
      いい質問ですね、いろいろなシステムにまたがって考えないといけません。まずエアロダイナミクス(空力)を改善すると風切り音も減らせます。新しいミラー形状や、カウル付近のシーリング、リアのスポイラーやディフューザーなど、車体全体の気流をスムーズにして空気抵抗を下げることは、そのまま風切り音の低減にもつながるんです。
      さらにガラスを多層化し、ラミネートガラスを使うことで防音効果を高めています。内装の素材でもソフトなPCH素材とか、音響的に吸収してくれる素材をいろいろ使っています。それらを全部まとめて、さらにサスペンションジオメトリやボディ剛性を上げることで、総合的にNVH性能が大きく改善しました。旧型モデル3と新型モデル3の差を体験した人は分かると思いますが、今回のYはそれよりもう一段進んだ感じですね。ボディ構造と補強を新たに施しているので。

      サスペンション面では、フロント側はジオメトリを見直し、ステアリング比をやや遅くしています。過去のモデルYは、ある意味ちょっとクイック過ぎたかもしれない。SUVなので重心が高く、Model 3ほどアグレッシブなハンドリングにしなくてもいいという判断ですね。また、リアサスペンションには追加のクロスブレース(補強)が入っていて、路面の段差などによる衝撃を受けたときに車体が響かないようにしています。ボディ剛性も強化され、衝撃や振動をしっかり受け止められるようになりました。

      Model 3で既に導入している「周波数応答型ダンパー」を Model Yにも搭載しています。ボディ剛性に関しては、フロント側のショックタワーとボディをつなぐブレースを追加しており、カウル付近を開ければその補強がわかります。リアもゲート上部のヘッダー部分を補強し、ヒンジの取り付け部も強化しています。さらにリアのサブフレームとボディを結ぶ新しいブレースも追加しました。結果として、車全体のねじり剛性を3%向上しています。剛性が上がったことでブッシュ類を柔らかくしてもハンドリングを損なわずに快適性を向上できるようになりました。

      周波数依存ダンパーは大きな要素ですね。運転していて路面の凹凸をしっかり吸収してくれるという安心感があります。それでいて滑らかな乗り心地と、落ち着いたコントロール性を両立している。そういう要素は全部ここにも入っています。本当に素晴らしいですよ。

      Q6: ドアやラッチ機構、シールの改良
      ドアの開閉音は、クルマの上質感を感じるときに重要ですよね。ドイツ車などでは「バシュッ」という音が特徴的です。新しいドアのラッチやシール機構はどのような変更が行われたのでしょうか?

      A
      ラッチ機構は、新しい Model 3で導入したものと同じです。以前はサプライヤーが設計したラッチを使っていましたが、新型 Model 3からは Tesla 社内で新たに設計し直し、音や振動の点で改良したラッチを使っています。内部に吸音材が入っているため、ドアを閉めた時の音がより上質に感じられます。

      さらに、車体剛性が向上しているので、ドアを閉めるときにボディ全体が共振してしまうのを防ぎやすくなっています。加えて、ドアを支える「チェックストラップ」の形状を見直しており、複数の保持位置を選べるのはそのままに、開閉時の感触をスムーズにするようなプロファイルにしています。そうした総合的な改良によってプレミアム感を高めているわけです。

      Q
      トランクの電動開閉も静かになった気がしますが、ソフトウェアとハードウェアの両方の変更ですか?

      A
      旧型 Model Yでは、左側に電動ストラット、右側にパッシブストラットを使っていました。新型では左右両側とも電動ストラットにしていて、フィット&フィニッシュ(パネルの合いなど)を向上させると同時に、ソフトウェアで閉まり方を調整できるようにしています。閉まる速度を遅くして優雅に閉まるようにしました。ピンチ検知機能も向上していて、雪など寒冷地での動作もしやすくなっています。

      Q7: インテリアについて
      新しいセンターコンソールや、LEDライトの追加、ダッシュボードの素材にテクスチャを取り入れるなど、室内の細かな改良があります。こういった変更はプレミアム感の向上を狙ったものでしょうか?

      A
      はい。まず木目トリムは廃止しました。以前から落ち着きや静かな室内空間を目指してきましたが、今回はアルミニウムなどを使って高級感を演出しています。ただし、派手にやり過ぎず、あくまでも落ち着いた雰囲気を壊さないようにしています。センターコンソールのベゼル周りにもステッチ入りの素材をあしらい、ジュエリー的な装飾をやたらに増やすのではなく、穏やかな空間を作ろうと考えました。

      また、NVH(騒音・振動・ハーシュネス)の観点から、ヘッドライナーやピラーには 2.5mm のフォームを貼り込み、見た目の高級感だけでなく吸音効果を高めています。ドアトリムやセンターコンソールも成形色の樹脂は使わず、ラップ仕上げの素材を使用しています。

      Model Yは家族で使う車なので、トランクをガンガン使うでしょう。トランクルームやリフトゲート周りの内装もカーペット化しました。以前の樹脂むき出しだと傷がつきやすかったんですよね。また、リフトゲートに内蔵されているスピーカーも隠し、どこから音が出ているのかわからないようにしています。そうすることで車内全体が一体感のある空間に感じられるように工夫しています。

      Q8: フロントカメラの追加
      Cybertruckに初めて採用されたフロントのカメラが、今回の Model Y にも搭載されましたね。どのような狙いなのでしょうか? Autopilot や FSD(フルセルフドライビング)との連携も考えているのですか?

      A
      Model Yは車高が高い分、フロントバンパー先端から手前が死角になりやすいです。Smart Summon などではその死角を認識する必要があるので、フロントカメラを設けています。Cybertruckもサイズが大きいので同じ理由で採用しているわけです。

      Q9: シフトレバー廃止、ウインカーストークは復活
      新しい Model Yでは、ギアのシフトレバーが廃止され、タッチ操作で切り替えるようになりました。一方でウインカーのストークは復活しました。理由を教えてください。

      A
      ヨーロッパのラウンドアバウトなどでは、ウインカーを操作しながら曲がる場面が多く、現行のタッチパッド式ウインカーには不満が多いと聞いていました。それで従来式のストークを残しました。Model 3 のように、ステアリングホイールに「ウインカー」「ハイビーム」「ワイパー」「カメラ」「音声入力」など、たくさんの機能を詰め込むとボタンが多くなりすぎ、配置も煩雑になるんです。
      ストークにウインカーを戻すことで、ステアリング周りのボタン数を整理し、左右に2つずつのシンプルな配置にできます。一方で、シフト操作は Auto Shift がかなり成熟してきました。毎日使っていますが、とてもスムーズです。画面上に切り替えインターフェイスが出てきて、ほとんど自動でやってくれますので、シフトレバー自体を省いても不便はあまり感じません。

      ウインカーに関しては、2段階のデテント(軽く押す・強く押す)はもう採用していません。自動キャンセル機能もかなり上達してきているので、常時点灯で出しっぱなしにする操作は必要ないだろうと判断しました。

      Q10: リアシートの電動格納が「業界最速」?
      リアシートの倒れ方が非常にスピーディですね。人が座っている場合は倒れる角度を途中でとどめて、乗っていないときはしっかり前まで倒れる。しかも倒れたあとにシートが自動で少し戻るようにも見えます。どうやってあれほど高速化したのでしょうか?

      A
      最初に電動リクライニング機能を試作したときは、シートが倒れるのに 7 秒くらいかかっていたんです。でも今のバネ式のラッチだと実質1秒くらいでバタンと倒れますよね。もし 7 秒も待たされるなら、ホームセンターで荷物を積もうというときに「まだ倒れないの?」とイライラしますよね。そこで、なんとか高速化できないかということになりました。サプライヤーと協力して専用のギアボックスを設計し、結果的に 4.5 秒に短縮できました。業界標準より明らかに速いです。

      既存の部品を使って「まあこんなもの」と妥協するのは簡単ですが、それでは満足しませんでした。社内でギアボックスを一から設計し、最適化に取り組んだわけです。

      その他の改良点
      リアのダメージ対策として、ワンピースのライトバーを採用しながらも損傷を受けにくく、修理がしやすい構造にしています。それに加えて、リアシートの電動格納やハンズフリーでのトランクオープン(スマホ連携でドアに触れなくても開く)など、使い勝手の向上に力を入れています。

      屋根ガラスについても、メタリックコーティング(銀を2層使用)を施した特別なガラスで、日射熱を反射し車内の温度上昇を抑える効果があります。暑い日にエアコンを強烈に回すよりも、最初から熱を入れないほうが効率がいいですし、風量を上げすぎると逆に不快になる場合もありますからね。

      室内のガラスはすべてラミネート化しています。リアウィンドウ(トランクのガラス)はまだですが、サイドガラスはすべてラミネートガラスです。ドアを閉めた時もとても静かで、隣に大型トラックが走っていてもあまり気になりません。また、シートベルトの取り付け位置も見直しました。2列目シートのベルトはCピラーの前方寄りにつけています。以前はシートを折りたたんだ後にシートベルトが背中側に回ってしまい、乗るときに腕を変に伸ばさないと取れない、という不便がありました。今はそれがなくなって、とても使いやすくなっています。

      さらに「ブラインドスポット・インジケータ(死角警告灯)」を左右のツイーター部分に仕込み、視認性を高めています。あとは、インキャビンレーダーも搭載しました。フロント席のヘッダー部分に 4Dイメージングレーダーがあり、車内にいる人の大きさや位置を細かく把握できます。エアバッグを展開するときに体格差を考慮するのに役立ちますし、将来的にはチャイルドシートの存在を検知して置き去り防止に活用することも予定しています。呼吸や心拍までも検知できるので、子どもが残されていれば自動で窓を開けたり 911に通報したり、エアコンを起動するといった機能を導入予定です。これは今年の第3四半期に実装される予定です。

      この新しいレーダーは業界でも注目されている技術で、例えばエアバッグ制御システムでは、乗員の体格をある程度推定して展開を調整していましたが、これほど正確に把握できるのは画期的です。個々のサイズや座り方に合わせて最適化できるので、より安全性を高められるわけです。

      Q12: サイドのドアキャッチや車体剛性、NVH
      Model 3 リフレッシュ版にはドア下部に追加のラッチ機構があります。Model Y でも同様の補強が入るのでしょうか?

      A
      Model 3は車高が低いので、SUV やピックアップトラックのように車高の高い車からの側面衝突で、相手の車体がバッテリーパックの保護構造と噛み合わず、ドアに直接衝撃が来やすいという課題がありました。そこで新型 Model 3ではドア下部に補強ラッチを追加し、衝突時にそこでエネルギーを受け止められるようにしたんです。
      一方、Model Y はそもそも車高が高いので、相手車両との衝突時にフレーム同士がしっかり当たって、バッテリーパック周辺の強化構造が機能します。なので、追加のラッチは必要ありませんでした。旧型 Model Y でも問題なくクリアできています。

      Q13: エアコンについて

      Model 3 リフレッシュでも導入されたエアウェーブ 2.0 を Model Yにも搭載しています。空調の性能は既存の Model Yと同等かそれ以上ですが、新機能として「風向のスイング」機能を追加予定です。オシレーティングファンのように左右に風を振る機能ですね。これはおそらくソフトウェアアップデートで有効化されることになると思います。
      バイオウェポンディフェンス(HEPAフィルター)についてもきちんと残しています。HEPAフィルターは業界最高水準の大きさで、他社のフィルターがこれくらいの大きさしかないのに対し、Tesla の HEPA はもっとずっと大きく、空気中の粒子を強力に除去できます。

      Q14: ビルド品質の向上

      最後に、品質面の話をしておきたいと思います。ここ数年、Fremont(カリフォルニア工場)と Austin(テキサス工場)の両方で、ビルド品質の向上にものすごく力を入れてきました。ゲージ検査など昔ながらのやり方を活用して、問題を徹底的に洗い出し、原因を突き止めて対策して、というのをひたすら繰り返しています。外観のパネルの合わせ目など、ドイツ車と比べても見劣りしない仕上がりになってきています。

      NVH(騒音・振動)を改善するうえでも、ボディのシールや寸法精度が重要で、最終的には一つひとつのミリ単位以下の誤差を潰していく必要があります。そうした細かな積み重ねが、結果的にドアの閉まり方や風切り音、車内の静粛性に大きく寄与しているんです。

      Q:
      アクティブノイズキャンセルなどは使っていないのですか?

      A
      いいえ、今回はアクティブノイズキャンセルなしで、ここまで静粛性を高めています。実際に乗ってもらえれば、その効果を実感していただけると思います。実際に試乗できる日も、そう遠くはないでしょう。お楽しみにしていてください。

      #82540 返信
      りおう
        • テスラ紹介コード: https://www.tesla.com/ja_jp/referral/ryo817256
        • 車: モデル3ロングレンジ

        >>フロント席のヘッダー部分に 4Dイメージングレーダーがあり、車内にいる人の大きさや位置を細かく把握できます。エアバッグを展開するときに体格差を考慮するのに役立ちますし、将来的にはチャイルドシートの存在を検知して置き去り防止に活用することも予定しています。呼吸や心拍までも検知できるので、子どもが残されていれば自動で窓を開けたり 911に通報したり、エアコンを起動するといった機能を導入予定です。これは今年の第3四半期に実装される予定です。

        これが楽しみですね。モデル3ハイランドにも付いているのか気になるところです。

        #82541 返信
        テスカス
          • 車: Model 3 LongRange 白

          モデル3にも車内にキャビンレーダー(4Dイメージングレーダー)ついています。
          https://www.tesla.com/ownersmanual/model3/ja_jp/GUID-4ED40B33-6E34-4E58-B8C3-9D0810DB87D6.html

          #82544 返信
          k

            これM3にも来るんですかね…

            >新機能として「風向のスイング」機能を追加予定です。オシレーティングファンのように左右に風を振る機能ですね。
            >これはおそらくソフトウェアアップデートで有効化されることになると思います。

            #82545 返信
            テス男

              いつも本当に有益な情報ありがとうございます。
              凄いアップデートですね!私は現在2021M3に乗っていて、モデルX注文中です。しかし今回モデルYのフロントバンパーカメラや、その他のアップデートがとても多く、こちらの記事を読んでキャンセルして新型Y注文もありかと思ってしまいました。まだ先だとは思いますが、Xの大幅なアップデートを待つというのもありですかね。悩ましい。。

              #82547 返信
              テスカス
                • 車: Model 3 LongRange 白

                テス男さん
                モデルYは間違いなく世界ナンバーワンの自動車です。今までも販売台数は世界一でしたが、これからもナンバーワンが続くと思います。
                一方モデルXはオンリーワンの車です。どちらを選んでも後悔はないと思います!

                #82549 返信
                kazoo

                  リアウィンドウ(トランクのガラス)はラミネートガラスではないのですね。

                  #82550 返信
                  初心者マーク

                    M3ハイランドのドア下部ラッチは、やはり側突対策だったのですね。あれで通常時の剛性感向上やドア開閉時の質感向上という話にはハテナだったので、ガッテンしました。

                    #82552 返信
                    テスバラ
                      • テスラ紹介コード: https://www.tesla.com/ja_jp/referral/shinya91187
                      • 車: Model 3 ロングレンジ レッドマルチコート (2020年)

                      興味深い回答がたくさんありました。ワクワクします。
                      静粛性が大幅に向上しているみたいですし、安全性も進化していっているようで、すばらしいです。
                      Model Y にドア下部の補強ラッチがないのはなぜなんだろうと思っていましたが、納得しました。
                      Model 3 にも、フロントカメラ、ウインカーストーク、メタリックコーティングなどが反映されるんじゃないかと期待しています。

                      #82556 返信
                      はなまる
                        • 車: 2021モデル3LR

                        いつも、貴重な情報ありがとうございます。
                        元々保証が切れる今年末に乗り換えのつもりが、SC5年無料キャンペーンでゆらいでしまいましたが、
                        おかげさまで、最新型(レッドウッド含む)を待つ気になりました。

                        #82557 返信
                        はなまる
                          • 車: 2021モデル3LR

                          連投すみません。
                          今年末まで待つのは、『保証』ではなくて、『補助金受領の義務』のだめです。

                          #82593 返信
                          テスカス
                            • 車: Model 3 LongRange 白

                            テスラの公式YouTubeでも新型モデルYに関する説明動画が公開されたので翻訳した文章を記載しておきます。

                            モデル Yは、すでに地球上で最も売れている車でした。そして、全く新しいモデル Yはさらに進化しました。

                            モデル Yの再設計にあたり、私たちはこの車にもっと独自の個性を与えようと試みました。最初に気付くのはライトバーです。これにより、車体はより幅広く、路面にしっかりと据えられた印象となり、わずかに傾けることで前輪上により多くの空気を取り入れることが可能になりました。

                            テスラでは常に効率性に焦点を当てています。お客様が重視するのは実際の走行時の効率性であり、その効率性がほぼ10%向上しました。これを実現するために、すべてのコンポーネントを見直しました。おそらくこれまでで最も効率的なタイヤを採用しており、転がり抵抗が低く、ハンドリングが向上し、路面騒音も減少しています。さらに、新たなサスペンションデザインにより、乗り心地や特に衝撃の厳しさが改善されました。

                            私たちは、車のステアリングや操縦性というテスラらしいDNAはそのままにしながら、乗り心地を向上させています。キャビン内の騒音は少なくとも20%削減されました。これは、すべてのガラス部分を音響ガラスに変更し、シーリング材を改良してより良い密閉性を実現した結果です。また、エアコンの送風が低速でも動作するようになったため、キャビン内の騒音が減少し、エネルギー消費も少なくなりました。その結果、まるで自分だけの世界に没入できるような、完全に隔離された快適な乗り心地が得られます。

                            さらに、業界初の全車体にわたる反射式リアランプを採用しました。これはカスタムアプリークに反射され、車の後部にまるで「アフターバーナー」のような美しい赤い光のプールを生み出します。個人的には、これが車の中で最も気に入っている部分で、実際に道路上で見るのが非常に楽しみです。

                            また、全く新しいサーモプラスチック製のスポイラーを採用し、空力効率を大幅に向上させました。これにより、お客様にはより長い航続距離を提供できます。さらに、荷物の出し入れがしやすいように開口部を広くし、30立方フィート以上の収納スペースや床下の追加収納スペースを確保しました。すべてのシートがフラットになっているため、大型テレビや自転車を積むことも可能です。そして、ボタン一つで後部座席を再び人で満たすことができるので、非常に多用途な設計となっています。

                            こちらが新しいフランクです。今回、より実用性に重点を置いて設計され、底部には開放可能なドレインプラグが装備されています。さらに、今後アクセサリーも展開予定で、これまで以上に多様な使い方が可能になるでしょう。

                            テスラでは常に、地球上で最も安全な車を設計することを目指しています。これは、9つのエアバッグなどの受動安全装置だけでなく、見えない部分を監視する9台のカメラを搭載し、事故を未然に防ぐ仕組みを実現しているからです。

                            この車にはオートパイロット 4が搭載され、従来よりも高性能なオートパイロット用コンピュータが含まれています。車全体に新たなカメラが配置され、さらにフロントバンパーカメラも設置されています。視野角は180°と広く、車の両側から接近する物体を捉えることができます。これらのシステムが組み合わさることで、事故に巻き込まれる可能性をできる限り低減し、万が一事故が発生しても市場最高レベルの受動安全システムによって保護されます。

                            内装においては、より細部にこだわり、上質さを感じさせるテーマを統合しました。アンビエントライトは百万色のカラーバリエーションを持ち、非常に快適な新設計のシートは、暖房と冷却機能がアップグレードされています。これにより、運転される場合でも、情熱的なドライブに出かける場合でも、素晴らしい体験が得られます。

                            新しいモデル Yは、ただ運転するだけの車ではありません。前席と後席の両方に搭載された驚異的なインフォテインメントシステムにより、大人も子供も楽しめる豊富なエンターテイメントオプションが用意されています。さらに、新機能として、2つのBluetoothヘッドセットをペアリングして後部画面で再生されるオーディオを共有できるようになりました。これにより、後部の子供たちは好きなコンテンツを視聴でき、前部の大人は静かな環境で過ごすことができます。

                            また、16個のスピーカーが搭載されていますが、その一部は隠されており、非常に没入感のあるオーディオ体験を提供します。さらに、透過性の高い内装素材を使うことによりマイクを乗員に近い位置に配置でき、電話の通話や音声認識の明瞭度が大幅に向上しました。

                            私たちは、最も売れている車をさらに進化させました。そして、新しいソフトウェアアップデートがリリースされるにつれて、今後もどんどん改善されていくでしょう。内外ともに非常に多用途で、より際立ったデザインかつ効率的な、あらゆる機能を備えた車です。まるでスイスアーミーナイフのように、あらゆるニーズに応える車となっています。

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