自動車評論家K氏によるモデル3のインプレッションが話題ですね。
個人的にあのお方の物言いは大好き。
インプレッションの中で
![K氏](https://teskas.net/wp-content/themes/cocoon-master/images/ojisan.png)
K氏
なぜ前輪のブレーキローターが後輪より小さいのか?
と言われておったのでブレーキ性能全般も含めて取り上げてみようと思います。
なお、質問箱でも同じ内容のものを頂いております。
![](https://teskas.net/wp-content/themes/cocoon-master/images/b-man.png)
モデル3のブレーキが後ろの方が大きいのはなぜですか?
結論
あくまで私なりの結論は以下の通り。
です。
![](https://teskas.net/wp-content/uploads/2019/01/5AEC0A4D-249B-42E6-BB72-B4F26539144E.jpeg)
回生ブレーキは含めず考えてみます。
制動力とは
車のブレーキって前輪の方が強く効く必要があります。
なぜなら減速中は荷重が前輪に集中するからです。
で、一般的にはローターが大きければ大きいほど制動トルクは増加します。
そしてキャリパーがブレーキパッドを押すピストンの太さ、ピストンの数も制動力に影響を与えます。
![](https://teskas.net/wp-content/uploads/2019/05/a3dd51f39f541c9d78d9ee873392d660-1024x931.png)
しかもよく見るとキャリパー下部にブレンボと記されています。
左右からブレーキパッドを押し付けるので制動力は当然高くなります。
![](https://teskas.net/wp-content/uploads/2019/05/d4d38ea5c3a8118ffb3526caebfec4af.png)
車両内側から外に向けてブレーキパッドを押し付ける。
ローターサイズ
フロント | リア | |
パフォーマンスモデル | 355mm 対向キャリパー | 335mm 対向キャリパー |
それ以外のモデル | 320mm 対向キャリパー | 335mm スライド式 |
パフォーマンスモデルはサーキット走行も楽しめるように設計されていますから、前輪の制動力をより高めていることが分かります。
![](https://teskas.net/wp-content/uploads/2019/01/5AEC0A4D-249B-42E6-BB72-B4F26539144E.jpeg)
トラックモードがあるくらいですし。
それ以外のモデルでは前輪ローターこそ小さいものの、対向キャリパーで強化されています。
電動ブレーキ
モデル3はブレーキパッドを押し付ける機構が油圧ではなく電子制御のブレーキです。
従来の油圧システムより必要なパーツが少なく済むため、設計に自由度が広がります。
制動距離
時速 | モデル3 | カムリ |
96km/h | 39.6m | 38.4m |
112km/h | 51.8m | 50.9m |
乾燥したアスファルト、モデル3ロングレンジAWDでの結果です。
モデル3車重1,847kgに対してカムリ1,600kg。
真に正しい比較かどうかは置いておいて、モデル3のブレーキ性能は標準的だと言えそうです。
2018年にコンシューマーレポートから制動距離の長さを指摘され、ランクを格下げされていました。
その当時は時速96kmで停止までの距離は46.3m。
格下げされた後、テスラはソフトウェアアップデートでブレーキ制御を変更。約7m短くすることに成功しました。
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